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小学1年生の女の子に対する殺人未遂は、重大な犯罪です。
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平成20年 合(わ) 第172号 殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反
西牧由香里(42)
弁護人からの被告人質問の続きです。
弁護士「ラジオのDJから、話しかけられたことがありますか?」
西牧「はい、あります」
弁護士「どのようなことを話しかけられたんですか?」
西牧「世界一有名な5歳児が我々の前に登場だと言ってました」
弁護士「その5歳児とは、誰のことですか?」
西牧「私のことです」
弁護士「何故そう思うんですか?」
西牧「飛行機に乗った時、アテンダントの人と英語で話していて、英語の勉強が難しくて行き詰っていると話した時に、そのアテンダントさんが、うちの7歳の子供も、君と同じところで苦労してるよと言って下さったんですね。そこから差し引きしたら、私は5歳児くらいの英語力かなと思って」
ちょっと待て。
仮に5歳児なみの英語力だとしても、世界一有名ではないだろ。
弁護士「他には、なにか話しかけられたことがありますか?」
西牧「家で大統領選のコメントについて感想を書いていたら、『いなくなったと思ってたのに帰ってきたぞ、こいつ』と言われました。他にも一杯あります」
弁護士「本件事件の直前にも、ラジオを聴いていたんですか?」
西牧「いえ、AFNでたたみかけるように、私に対する文句を言っていたので、頭にきて聴かなくなりました」
弁護士「次に、近所の人達との関係について聞きます。近所の方々と関係はありましたか?」
西牧「昔はありました。今は全くありません」
弁護士「近所の方々から、嫌がらせをうけたことがありますか?」
西牧「はい」
弁護士「具体的にどういったことですか?」
西牧「うちの猫をBB弾で狙い撃ちしたり、最近は猫に向けて殺虫スプレーを噴射されました」
弁護士「あなたの家の物がなくなったことはありますか?」
西牧「あります」
弁護士「なにがなくなったんですか?」
西牧「Tシャツなどがなくなったり、なくなった物が出てきたり、私にとって嫌な思い出になるような物がなくなってたりしました」
弁護士「それは誰がとったんですかね?」
西牧「デビッド本人じゃないかと思います」
あらら、名前を言っちゃったよ。
申し訳ないから言えないんじゃなかったっけ?
弁護士「あなたの家の中を盗撮されていると思ったことがありますか?」
西牧「あります」
弁護士「何故ですか?」
西牧「え?だって、盗撮じゃなかったら、AFNとかタイムリーに受け答えできませんよね?」
ちょ、当然のように言われても…。
というか、このやり取りで、被告人は演技してるわけではないと確信しました。
だって、本当に弁護人が理解出来ないことが不思議そうでしたから…。
弁護士「あなたが近所の人に暴力をふるったことがありますか?」
西牧「ありません」
弁護士「シナノチカコさんとは、親友だったんですか?」
西牧「昔は」
弁護士「今はどうですか?」
西牧「もう、すっかり騙されたんで」
弁護士「具体的に、騙されたとはどういうことですか?」
西牧「シナノチカコが、デパ地下で悪口を言ったことも、全部私の所為にされてたり、まぁ女の世界だから、そういうこともあるんだろうなと考えていましたけど当時は」
弁護士「当時とは、何時のことですか?」
西牧「自衛官を退官した頃の話です」
弁護士「あなたがシナノさんに騙されたと思ったのは、何時頃ですか?」
西牧「去年です」
弁護士「どういう感情をもっていたのですか?」
西牧「憎らしくて憎らしくて」
弁護士「憎らしくて、なにかしようとしてませんでしたか?」
西牧「よく覚えてません。ただ、私から騙し取った物を返してほしかったんですよ」
弁護士「それは返してもらえたんですか?」
西牧「鼻で笑われました。それを岡田さんの奥さんが、ただ言ってるだけじゃんとか言ってきたんです」
弁護士「具体的に、シナノさんをどうしてやりたいと思ってたんですか?」
西牧「とにかく、相手は結婚して、渋谷辺りに住んで、それをぶち壊してやりたいと思ってました」
ただの嫉妬?
弁護士「ぶち壊す為に、なにをしようと思ってたんですか?」
西牧「その為に包丁を用意したんだと思います」
弁護士「平成20年1月8日というのは、特別な日ですか?」
西牧「デビッドの誕生日です」
弁護士「この日に、なにをしようと思ってたんですか?」
西牧「シナノチカコの職場に怒鳴り込んで、脅かしてレコードとかを弁償させたかったんです」
弁護士「それで、その日はシナノさんのところへ行ったんですか?」
西牧「いえ、多分、寒かったのと、猫たちに引き止められた感じだったので、行きませんでした」
弁護士「1月8日に行かなかったことで、誰かになにか言われましたか?」
西牧「はい、通りすがりの男から、『そんなに私のことを想ってくれていたとはな』と言われました」
関連性がよく分からないんですけど…。
弁護士「事件の1週間前の日記に、なにを書いたか覚えてますか?」
西牧「シナノチカコは、人生で最後の週末、ウイークエンドを楽しむがいいと書きました」
弁護士「事件当日のことを聞きます。1月18日、この日はシナノさんのところへ行こうと思ってたんですか?」
西牧「はい」
弁護士「なにをするつもりだったんですか?」
西牧「多分、殺そうと思ってたんだと思います」
弁護士「何時頃に家を出ようと思ってたんですか?」
西牧「4時前に出ないと、学校が閉まっちゃうと思ってました」
弁護士「シナノさんの勤務先は学校なんですか?」
西牧「はい」
弁護士「1月18日の午前中は、どのようにして過ごしていましたか?」
西牧「あまり覚えてません」
弁護士「お昼頃、家の前を誰か通りませんでしたか?」
西牧「ナカモリさんが通りました」
弁護士「なにか言ってましたか?」
西牧「通り過ぎる時に、『ラックちゃん、ラックちゃん』と言いながら、通り過ぎていきました」
弁護士「それはどういう意味ですか?」
西牧「本人にとっては、犬の名前を言ってるだけかもしれませんが、ラックというのは虐待という意味もあるので、私に嫌味を言いにきたんだと思いました」
弁護士「それを聞いて、どうしようと思いましたか?」
西牧「包丁を持って、ナカモリに攻撃を加えようと思ったら、猫が玄関にいて、止めました」
弁護士「猫が邪魔だったんですか?」
西牧「なんか猫が引き止めてくれてるような気がして(涙)」
弁護士「午後4時前に家を出たんですか?」
西牧「いえ、寒かったのもあるし、表に出ると嫌なことばかり起こるから、出たくなかったです」
表に出ると嫌なことばかり起こる、この言葉を聞いた時に、少し被告人に対する同情心が芽生えました。
なんか哀れというか、気の毒だなと。
弁護士「その時のあなたの気持ちは?」
西牧「凄く焦ってはいました」
弁護士「その後に子供の声が聞こえてきたんですか?」
西牧「はい」
弁護士「それで、どうしましたか?」
西牧「玄関を開けて、どこの子供か確認しようとしました」
弁護士「玄関を開けて、どうなりましたか?」
西牧「子供が路地のほうから出てきました。鼻をかんでもいいですか?」
裁判長「どうぞ」
チーーーーーン
弁護士「その子は誰か分かりましたか?」
西牧「いえ、分かりませんでした」
弁護士「その子達は、なにかしてきましたか?」
西牧「後ろにいた子が私の顔を見て、ニヤッと笑って、私の方まで来て『サリン君だサリン君だ』と言い、向こうにいた子も振り返って、『うん、サリン君だね』と言いました」
弁護士「そのサリン君は、どういう意味だか分かりますか?」
西牧「松本サリン事件しかないと思います」
弁護士「何故あなたがサリン君なんですか?」
西牧「大量虐殺を狙ってると思われてるのかと思いました」
つーか、1年生の子がサリンやオウムを知ってるわけないんだけどね…。
弁護士「それを聞いて、どうしましたか?」
西牧「カッとなって包丁を握って、私のことをサリン君だと言った子供のところへ行って、襟首を掴んで逆手に包丁を持って、振り下ろしました」
弁護士「逆手に持つというのは、その時に意識してたんですか?」
西牧「いいえ」
弁護士「何回くらい、振り下ろしたんですか?」
西牧「2、3回だと思います」
弁護士「それから、どうしました?」
西牧「私のことをさんざん馬鹿にしやがってと言ったら、ごめんなさいと謝ったんで、足を2、3回蹴ってから、家に帰って警察に連絡しろと言いました」
弁護士「包丁を振り下ろす時、どこを狙ったんですか?」
西牧「覚えてません」
弁護士「取り調べの時、首の付け根を狙ったと話しませんでしたか?」
西牧「じゃあ、そうなんだと思います」
弁護士「どういうことを取り調べの時に言ったという記憶はありますか?」
西牧「ちょっとよく分かりません」
弁護士「あなたは被害者の子を殺そうと思ってたんですか?」
西牧「今となっては、定かではありません」
弁護士「倒れてる子を、更に切りかからなかったのは、何故ですか?」
西牧「分かりません」
裁判長「それ、さっき説明してたでしょ?子供が謝ったからじゃないんですか?」
西牧「あぁ、そうですね」
弁護士「被害者の子から、血が出てましたか?」
西牧「私からは見えませんでした」
弁護士「今回、被害者の子を傷つけてしまって、どう思ってますか?」
西牧「勘違いというか、岡田さんの上の子だと思ってたんですね。そういう意味では申し訳ないと思ってますけど、逆にスズネさんにも、人のことを馬鹿にしたりするのはいけないことだと分かってほしいです」
え?
馬鹿にしたということが前提なんですね…。
今でも自分の妄想を信じてるわけですか…。
これは社会に出さないわな。
ところで裁判長。
弁護人が頑張ってるのに水を差さないであげて下さい。
子供が謝ったから刺さなかったとなると、被告人に不利だから、弁護人は必死なわけですよ。
判断能力があったということになりますから。
弁護人は、被告人が分かりませんと答えたんだから、そこを切欠に有利に運ぼうと思ってるんじゃないですか。
責任能力があったことが前提になってませんか?
この人は頭が変なのは間違いないんだから、慎重に判断しなければいけないのに、そこを被告人に不利なままで流すのはどうかと思います。
で、最後の被告人の言葉なんですが、上の子と間違えたってどういうことですかね?
上の子なら、問題ないと思ってるということでしょうか?
常人には理解出来ない領域ですが、なんか上の子に恨みでもあったんでしょうか?
次回は検察官からの質問です。
もう、病院行きでいいと思うよ。八王子の医療刑務所でもいいけどさ。
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