平成18年 合(わ) 第238号 強姦致傷 稲田晃宏
本日は論告でした。
非常に難しい裁判です…
正直、私自身の考えもまとまっていないで、書き始めてます。
書き上げるまでに考えをまとめるつもりですが…
最後には私の考えを述べますが、コメントでもメールでも良いので、皆さんの意見も聞きたいです。
事件の概要
被害者の雇い主であった被告人は、未払いだったアルバイト代を払うからとラブホテルに連れて行き、被害者をベッドに押し倒した上、馬乗りになって顔面を殴り、“俺がヤクザだって知ってるだろ、ベッドで寝るか、無理矢理犯されるか選べ”と暴行脅迫し、強いて姦淫した。
論告
まず事実関係から述べます。
被告人は本件は合意に基づくものであって、暴行脅迫はなかったと否認しています。
被告人から未払いのアルバイト代を払うからとホテルに連れていかれ、仰向けに倒され、馬乗りになって顔面を殴られ、俺がヤクザだって知ってんだろ、ベッドで寝るか無理矢理犯されるか選べと言われ、被害者は仕方なく自分から服を脱いだのであって、被害申告経緯に疑問点は見当たらない。
人的関係からすれば、雇用主である被告人を陥れる理由も見当たらず、被害者の証言は具体的、詳細である上、供述態度も一貫して揺らいでいない。
実際に見聞きした者にしか出来ない、迫真の証言をしている。
これに対して被告人は、初めは、仕事の話をしようと思ったと供述していたのに、被害者に誘われたと供述が変遷しており、被告人の変遷は不自然で信用し難い。
人的関係に照らせば、供述の変遷は甚だ不自然で合理性に欠ける。
以下、情状関係について述べます。
本件は、被告人が元部下の女性にアルバイト代を清算すると申し向け、ホテルに連れて行き暴行を加え、暴力団関係者だと脅し、強いて姦淫し、全治2ヶ月の重症を負わせた事案である。
動機に酌量の余地はなく、犯情も否認を重ねるなどしており、非常に悪い。
そればかりか、被害者に対してなんら慰謝の処置を講じていない。
被告人には適切な監督者もなく、猛省を促す為にも、矯正施設で徹底的に矯正する必要がある。
そこで求刑ですが、諸般の事情を考慮し、相当法上適用の上、被告人を
懲役6年に処するのを相当と思料します。
弁論
初めに言っておきますが、被告人は無罪です。
検察官の立証は破綻している。
論点は言うまでもなく、強姦か和姦か、それに加えて傷害の程度です。
本件の直接証拠は被害者の証言のみです。
被害者と被告人の供述は、主旨の点で大幅に異なっている。
平成17年9月に3日間だけアルバイトをした給料を貰うために被告人と会っている。
食事を共にすることは嫌だったと友人にメールをうってるようですが、焼肉店などで食事を共にしております。
被害者が葉巻に火を点けられないことに立腹し、バカにしてるのかと怒る。
そして“なにか”によって、馬乗りになって顔面を殴る。
たった4万円の清算の為に、深夜男性と2人でラブホテルに行くってことがありえるのでしょうか?
健全な20歳の女性なら、それがどういうことか分かっていたはずです。
人に言われたことを断れない正確などと言って、不合理なことを正当化しようとしてる。
いくら正当な批判をしても、被害者は特別な性格だからという一言で片付けてしまっては、法と論理による裁判は不可能になってしまう。
被告人にベルトで殴られたと被害者は供述している。
被告人も、ベルトで殴っただろと連日追求されている。
ところが被害者は当公判廷においては、“軽く叩かれた”“ペタペタあてられた”と言葉を変えています。
これは何故か?そのような事実がないからです。
では何故こんなことを言ったのか?被告人を悪者にするためです。
当公判廷で被害者は背中に射精されたと証言しています。
被告人も同様のことを証言しています。
ところが、被害者は病院では膣内射精されたと嘘を言っています。
なぜ話が変わるのか?被害者には虚言癖があるのではないか?
被害者は、ラブホテルの中でアルバイト代を清算すると言われて、それを信じたと言っています。
しかし、6月にラブホテルに行った際にも“俺がヤクザだって知ってるだろ、ベッドに行くか、無理矢理犯されるか選べ”と言われたと言っています。
6月の時は無事であったとしても、このようなことを言う相手と、もう1度ラブホテルに入るなどとは考えられず、不合理極まりない。
“なにか”をされて逃げた、逃げようとして殴られた。
強姦されるきっかけを“なにか”としか言えていないのです。
そのようなことがあるのでしょうか?
被害者は病院で処女だったと申告しているが、病院の検査では出血はみられなかったどころか、傷ひとつ無かった。
被害者には、虚言癖、誇張癖が見受けられる。
“肛門にも陰部を入れられた”、“痛かったから入れられたと思う”と言っているが、病院の検査では肛門に傷ひとつ無かった。
膣内も肛門も正常だったと診断されています。
しかもこの時、被告人はコンドームをしてませんでした。
コンドームを着けずに肛門に入れるなんて考えられません。
殴られたという顔の傷も、顔が赤くなってる程度で、過去の傷にも見える。
以上を総合考慮すると、被害者の供述は全く信用出来ない。
もし強姦があったのならば、当然あるであろう口止め行為も被告人は行っていない。
顔見知り同士での強姦としては、全く考えられないことである。
本件は被害者の作り上げようとしてる冤罪であります。
何故このようなことをしたのかは、いくつかは推論できますが、100%といえるものはありません。
しかし、推論出来ないからといって、被告人が有罪であることにはなりません。
裁判所においては、速やかに無罪判決を言い渡されることを望みます。
最後の一言(泣きながら)
「私は、逮捕されてから半年以上が経ちます。同意の上とはいえ、妻以外の女性とラブホテルへ行き、性行為したということは本当に申し訳ないことをしたと思います。そんな私を支えてくれたのは妻です。しかし、私は法律を犯したことはありません。これは誓えます。取調べの際に、刑事さんに彼女は膣内裂傷を負っているから、“最高裁にいっても無駄だ”、“判例があるんだ”、“負けるんだから、白状したほうが良いそ”と言われました。しかし、弁護士さんに相談したところ“膣に傷は無かったんだから、心配しなくても良いぞ”と言われました。それに4時間から5時間やられたと被害者が言ってると聞かされました。そんなことはありえません。なにが真実で、なにが嘘なのか分からなくなりました。不安で不安で仕方なかった。ですけど、真実はひとつです。やってないことはやっていません。私の言ったことが彼女を傷付けてしまったのなら、いくらでも謝りますが、法律は犯していません。これはなにを言われても変わらない真実です。私はこの法廷が神聖なものだと信じています。私は無罪を主張します。よろしくお願いいたします」
これだけじゃ判断材料が少なすぎます。
被害者の証人尋問も聞きたかった…
被告人質問が見たかった…
でも、材料が少ないなら少ないだけの結論をだそうと思います。
被害者の証言には、確かにいくつもの齟齬がみられることは間違いない。
そして、変遷がみられることも、どうやら真実。
しかしだ、齟齬については被害感情の大きさを表すものだとも言える。
変遷についても、私は女性ではないし、強姦された経験もないので、その時のことを詳しく覚えているものなのかも分からない。
多分、覚えていないものだろうとも思うが、あくまで“多分”。
ただし、前にも言った通り、私はヤクザに監禁され、暴行を受け、警察で取り調べを受けた経験から言わせてもらうと、ディテールについては覚えていません。
当時、私は暴行の初めに“腹を蹴られた”と証言していましたが、相手は“腹じゃなくて、太もものあたりを蹴った”と証言しました。
そう言われれば、確かに太もものあたりを蹴られたんです。
でも、私は証言を変えませんでした。
分かっていながら、変えなかったんです。
それは何故か?
監禁され、暴行をうけた事は事実なので、こんなことで私の証言の信用性を失いたくなかったからです。
つまり、なにが言いたいのかと言うと、被害にあった方はパニックになってるので、当時のことをあまり覚えていないものなのです。
むしろ、加害者の方が覚えている。
その加害者が本当のことを言わない人間だった場合、このような多くの変遷、又は齟齬は日常茶飯事です。
だから、被害者の証言の変遷や齟齬より、加害者の変遷や齟齬のほうが重大なことだとは思います。
しかし、弁護士は“たった4万円”と言ってますが、20歳のアルバイト女性にとっては大金だろうことは想像に難くないので、お話にもなりませんが、ラブホテルについていったことに対し、合理的に説明が出来てないんですよね…
でも…、『俺がヤクザだって知ってんだろ、ベッドに行くか、無理矢理犯されるか選べ』なんて発想は、普通は出てこないものだとも思います。
まさに、経験したものにしか言えない証言です。
被告人が泣きながら最後の言葉を言ったことについても、悪い見方をすれば、会社を経営するくらいの人ですから、社会の荒波をくぐってきたのでしょう。
このくらいの演技は楽勝のはずです。
以上を総合考慮すると、被告人は黒です。
しかし、ラブホテルについていった点が…
それに、擦過傷が全く無いってことは……ってことですよね?
こんな頭を使う裁判なんて初めてだよ…
興味ある方は、傍聴してみて下さい。
可能性は低いですが、裁判所の受け取り方によっては、無罪判決が見られるかもしれません。
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どちらかがウソを言っているとしか思えません。
そうなんですよね。
医者の診断からは不利な事実しか出てこないので、本当に被害者の証言だけに頼った事案なんですよ。
裁判所としても、どちらが合理的に説明できてるかで判断せざるを得ないんですよね。
そうすると、被害者の数々の嘘(肛門とか処女とか)は不利にしかならないと思うんですよ。
どのような判決が出されるのか気になります。
そして、判決の理由も注目ですね。
仮に有罪だとしたら、被害者の変遷や齟齬をどのように説明するのかが。
判決はいつですか?
次回の判決は12月14日の13:15、410号法廷で開かれます。
やはり、難しい裁判なだけに、間がかなり開いてます。
警察はいい加減だ!今頃、言い出すなんて。調べていたんじゃない、この事をほっといた、そのために正しい判決(無罪)がくだしづらくなったんだ。
全てはいい加減のやつのいい加減な行いが重なったせいだ!被告人がかわいそうだ!時間を返してあげてほしい!!裁判官が正しい判決(無罪)を出しますように!
まず初めに言っておかなければならない事は、照久さんのようなコメントは、被害者を傷付ける可能性があるので、本来は承認しません。
しかしながら、記事を見ていただければ分かる通り、普段は完全無視する弁論を記事にしています。
被害者が数々の嘘をついていることから、これは論じる価値があると思ったからです。
さて、本題です。
>風俗の様な格好をしている、ヤクザの様な人もいた。これらの人々が被害者の友人・関係している人であることは確かである。
この言葉はいただけません。
あなたの論法だと、風俗で働いてる人や、ヤクザの知り合いがいる女性は強姦されても文句言えないと言ってるようなものです。
この言葉以外は、貴重な意見だと思いました。
>被告人を見て思ったのは、真実を追及する姿勢
とくにこの言葉は、私も感じたことです。
その判決は所用で傍聴できませんでした!
本当に有難うございます!
ところで、判決理由で、ホテルについて行った点や数々の嘘を裁判所はどう判断してたんでしょうか?
物凄く気になります。
日本語から勉強してきなさい