お腹を痛めて産んでくれた母親を殺す動機がこんなんでいいのか?

平成19年 合(わ) 第9号 殺人 九十九実(53)

親殺しの裁判です。
本日は論告求刑で、結審になりました。
被告人の弟が情状証人に立ち、兄である被告人を許せない気持ちと、やはり兄であることから減刑を望むという複雑な気持ちを吐露してました。

論告の前に、逮捕時の報道をご覧下さい。


無職なじられ母親を絞殺、53歳男

3日夜、東京・江戸川区で53歳の無職の男が、仕事をしないことをなじった母親の首を絞めて殺害する事件がありました。
3日午後7時前、江戸川区瑞江の住宅で「お袋を殺した」という110番通報がありました。
警視庁の警察官が駆けつけたところ、この家に住む無職の九十九八重子さん(83)が自宅の居間で首を絞められて殺害されているのが見つかり、警視庁は殺人未遂の現行犯で八重子さんの三男の無職・九十九実容疑者(53)を逮捕しました。
実容疑者は母親の八重子さんと2人暮らしで、八重子さんの首を手や靴下で絞め、殺害したということです。
調べに対し、実容疑者は「母親に仕事をしないことをなじられやった」と容疑を認めているということで、警視庁は詳しい動機について調べを進めています。

http://tuf.co.jp/i/news/mori/0104/01041142.htm

実は、この報道は間違ってます。
被告人と母親の2人暮らしと書いてありますが、弟も含めた3人暮らしでした。
さて、論告求刑です。


論告
●事実関係
本件犯行は、当公判廷で取調べ済みの関係各証拠により、その証明は十分であります。
弁護人は、被告人が当時は心神喪失状態であって無罪であり、それが認められないとしても大幅な減刑をするべきだと主張します。
しかし、以下の理由により、被告人に責任能力があったことは間違いない事実です。
被告人は、平成7年頃から被告人方において、実母と同居するようになりました。
被告人は、平成8年頃に舌癌にかかった事により、タクシー運転手の仕事を辞めました。
その後、被害者である実母が入院してからは全く仕事をしなくなりました。
平成18年に実母が退院してから、仕事をしなさいと叱責され続けた為、実母を疎ましく思うようになり、殺害を決意し、包丁など準備する。
同年7月には、あまりにも口煩いことに堪りかね、殺害を実行しようとしましたが、その時の実母の寝顔を見て、殺害できませんでした。
犯行当日には、同居していた弟が社員旅行に行ってました。
被告人は、食事を用意しろと何度も言われ、1週間も帰宅しない弟に見捨てられたと思い、今後も食事を作れと何度も言われては堪らないと思い、一端包丁を手にしたが、騒がれて近隣住民に気付かれては堪らないと思い、両手で首を絞めて殺そうと決意しました。
マッサージチェアに座っている実母を両手で引き倒し、やめてと言う実母を無視し、両手で首を絞め、腕を上下させて後頭部を床にぶつけて絞め続けた。
実母の腕が動かなくなった後も、確実に殺すために靴下で首を絞めた。
その後も被害者が全く動かず、両目が開いたままだったので、靴下を口に詰め込み、鼻から出血してるためティッシュペーパーを詰めた。
その後、台所の流し台からペティナイフを取り出し、頸部を刺したが反応がなかったので、ようやく実母の死を確認し、自ら110番通報をした。
このように、犯行動機が理解可能であること、犯行対応も合理的であることから、責任能力がある。

●情状
本件犯行動機に酌量の余地はありません。
舌癌の手術をうけたことで上手く発音できず、次第にタクシー運転手としての稼動を怠るようになり、実母の手術からは全く仕事をしなくなり、退院後に小言を言われたから殺害するなど、その動機は自己中心的で身勝手なものです。
また、犯行対応は非常に残忍なものであります。
やめてと懇願されるのも無視し、その頸部を両手で絞め付け、更に後頭部を床に打ちつけ、更に靴下で頸部を絞め付け、更にペティナイフで頸部を刺しています。
その犯行対応は極めて残忍で執拗である。
被告人には、強固な殺意があった。
また、結果は非常に重大です。
育ててくれた母親を残忍な方法で殺害し、被害者に貴重な生命を失われるような落ち度はない。
1日中ゴロゴロしてる被告人を見れば、小言を言うのは当たり前で、被害者の無念さは察するに余りある。
自首により刑の減刑は不相応であり、被告人には自首が認められるものの、減刑をするべきではない。

●求刑
次に求刑ですが、諸般の事情を考慮し、相当法条適用の上、被告人を



懲役15年に処するのを相当と思料します。


最後の一言
「べつにありません」

検察側は、自首による減刑をするべきではないと言ってますが、実は減刑するかは裁判官が決めることで、検察の言うように、自首による減刑をしなくても違法ではないのです。
そうすると、自首って損なのかと思われる方もいるでしょうが、自首すると最高刑期が半分になるのを裁判官が採用しなくても、一応情状面での減刑は間違いなくしてもらえるので、一概に損とは言えないのです。
ですから、この事件の判決は求刑から、そうとう引かれた量刑になるでしょう。

ちなみに、この被告人は鬱病と診断されており、仕事をしなくなったのもそれが原因のようです。
しかし、だからといって殺されたのでは親としてもたまったもんじゃありません。
しかも動機があまりにも幼稚なものです。
食事を作るのがそんなに嫌か?
呆れてものも言えません。

鬱病とは、人を殺してしまう原因になるのでしょうか?
私はググッてみました。
すると、wikiに鬱病の症状を説明してありました。

>気分が落ち込んで嫌な毎日であり、自分には存在している価値などなく、死にたいと思う

確かにこの被告人は母親が入院してる時に1度自殺未遂をおこしており、この症状に当て嵌まります。

>何をしても面白くなく、物事にとりかかる気力がなくなり、何もしていないのに疲れてしまい、考えがまとまらず小さな物事さえも決断できない

これはどうやら違いますね。
殺害にとりかかる気力は物凄いものでしょうし、殺害する決断も常人にはできないものです。

どうやら弁護人が弁論で述べた、鬱病の所為だから減刑してくれという言葉は説得力がないようです。
私に言わせれば、ただただこの被告人が幼稚で、精神的に大人になれないまま、体だけは大人になってしまった所為だと思います。

今の日本の殺人の多くは親殺し子殺しなどです。
昔は尊属殺重罰規定というものがあり、家族内の目上の者を殺したものは無期懲役か死刑と定められていたんです。
確かにこの規定は不平等なものであり、なくなって当たり前だと思うのですが、この被告人のような幼稚な人間は救いようがないので、適用してほしいとも思います。
正直、多くの人間には全く関係のない法律ですからね。
親を殺したりなんて絶対にしないでしょうしね。
まぁ、色々な事情もあるので、なくして正解ですけどね。

男にとって、自分のお腹を痛めて産んでくれた母親には、自分の父親よりも愛情が深いものだと思うのですが、違うのでしょうか?
こういった事件は、父親じゃなくて母親を殺すケースがあまりにも多いために、ふと疑問に思いました。

私の自論としては、男のマザコンは恥じることじゃないと思います。
誰にでも多少はマザコンの気があるものだと思ってますしね。
過剰になりすぎなければ、極普通の男性です。
ですから、女性は多少のマザコンなら暖かい目で見てあげてください。
自分の子が母親大好きなら嬉しいでしょ?
関係ない話になってしまいましたが、終わります。



私にだって少しはマザコンの気があると思います。
タグ:殺人 論告
posted by angry man at 17:59 | 東京 晴れ | Comment(0) | TrackBack(0) | 殺人裁判傍聴記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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